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基本的な考え方

konoikeグループは、お客さまが幅広い領域で価値創造できるようお手伝いし、コアな事業により集中していただけるようパートナーシップを構築しています。konoikeグループの強みは物流にとどまらない、生産工程やサービス業の場面での創意工夫に富んだ多様な価値提供です。その源泉となるのは人材であり、従業員一人ひとりの人権を尊重し、“「人」と「絆」  ”という考えのもと事業活動を展開しています。その基盤づくりとして、若年層の減少やシニア層の増加といった人口ピラミッドの変化が進行する環境下において、人事制度の改革を進め、一人ひとりが働きがいを感じることができる環境づくりやワーク・ライフ・バランスの実現等、さまざまな取り組みを展開しています。さらに2022年4月にキャリア相談窓口を新設し、従業員との対話を重視することで人材の定着率向上を図ると同時に、グループ社員研修による「人への投資」を強化して人材育成を進め、「雇用ブランド」の高い魅力ある会社づくりを行っています。

2030年ビジョン

(a)経営戦略に基づく⼈材育成の推進

(a)事業戦略に即した事業系⼈材育成

konoikeグループには複数の事業形態があり、それぞれの個別の事業戦略に即した人材戦略が必要です。どんなスキルを持った人材が、いつまでに何人必要か、明確な目標を設定し、計画的に物流、構内請負、エンジニアリングなど、それぞれのプロフェッショナルを育成していきます。

(b)専門性の⾼いコーポレート系⼈材育成

東証プライム市場に移行し、さらに高いガバナンスが求められるため、経営企画、法務、総務、人事、経理といったコーポレート部門において、より高い知識と統制力のあるプロフェッショナルを社内で育成します。高度な知識やスキルを養うために、部門ごとに階層別職務基準書とキャリアパス制度の整備を行い、計画的に人材育成を進めていきます。

(c)「部門を越えた連携」による課題解決⼒・提案⼒の⾼い⼈材育成

事業系・コーポレート系のプロフェッショナルの人材育成において、その専門分野以外の経験をすることは、多様なスキル・知識・経験を蓄積することができるため非常に重要なことであり、特にジョブローテーションを通じて物事を俯瞰する能力を身につけることは、課題解決力や提案力の高い人材を育てます。konoikeグループでは、今後積極的に部門間連携を強化し、その蓄積した経験値を補完、共有するために、グループ一体の教育を拡大していきます。

(d)技術革新・ict部門の専門性強化および全社でのリテラシー向上

技術革新・ictスキルはどの事業にも共通して必要なスキルとなっています。2020年10月から取り組んでいる、職場の生産性向上を目的とした「現場が変わる先端技術講習」、「aiプログラミング講習」には、これまでに549名が受講し、今後も継続していきます。さらに2023年3月から「dx入門講習」を全社員向けに開講し、社員一人ひとりのdx・itの知識を深めることにより、さらに生産性の高い企業への変革を促進していきます。

(b)従業員の働き甲斐(エンゲージメント)の向上

(a)企業理念の浸透

konoikeグループの成長・企業価値の向上のためには、従業員が会社を信頼し、進むべき方向性を十分理解した上で、貢献意欲を持って働くことが大切です。その前提として、一人ひとりが当社グループの企業理念を理解し、日々の仕事の中で実践することが肝要であり、これらを醸成するために、経営者と従業員が幅広く対話するワークショップ形式の「カタリバ」により、インナーブランディング活動を進めていきます。

(b)従業員の幸せの追求

個々のパフォーマンスを十分に発揮させるためには、やりがいや働きがいを感じ、主体的に業務に取り組むことができる環境が必要です。仕事を通じて感じる幸福度はパフォーマンスとの関係性が高く、大きな影響を与えていると考えます。このため2022年11月に従業員に対してウェルビーイングサーベイを実施し、調査結果をもとに課題を抽出し、改善の取り組みを行っています。今後は、このサーベイを毎年実施し、改善効果の確認とさらなる対策を繰り返し、実効性のある取り組みにしていきます。

2030年ビジョンにおける人的資本経営

konoikeグループの経営課題と経営戦略においては「人」に関するテーマが大きなウエイトを占めています。それは、当社グループの強みの源泉である「人」の成長こそが、持続的な企業価値向上につながることを表しています。2030年ビジョンでは、教育・訓練など人への投資を通じて、そのパフォーマンスを最大限に引き出すことで、中長期的な企業価値向上につなげていこうとする「人的資本経営」に取り組みます。最先端技術の導入、デジタル化、脱炭素化、働き方の変化や価値観の多様化など、これまでの常識を超えたイノベーションを起こすために、高い専門性や多様な視点で新たな発想を生み出せる人材を育成するために人への投資を強化し、持続的に企業価値を押し上げていきます。

人材育成について

konoikeグループの事業活動において欠かすことができない、安全で高品質のサービス提供は、ブランドプロミス「期待を超えなければ、仕事ではない」というkonoikeマインドを持った「人」であるからこそ実現できると考えています。そして、人材育成は事業戦略を支える上においても最も注力すべきポイントの一つであると考えています。
konoikeグループでは、職場での実務を通した指導育成(ojt)と自社3研修センター等でのさまざまな知識習得(off-jt)を両輪とし、安全・品質の基礎知識から専門性の高い業務知識、経営管理に必要なヒューマンスキル、コンセプチュアルスキルに至るまで、独自の教育体系に基づく教育展開を図っています。
また、2030年に目指す姿として「技術で、人が、高みを目指す」を掲げていますが、お客さまと社会の課題解決を図る「現場のあり方」を今後より一層進化させていきます。そのためにはさまざまな職場において不可欠となる「安全と品質」をベースとしたプロフェッショナルな知識・技術の習得が重要となりますが、現場業務を担う専門職を主たる対象として、鴻池テクノ研修センター※1と安全品質研修センター※2の2つの自社センターにて、管理者向け階層別研修、現場管理技術、物流技術、実技系技術、資格取得教育のさらなる充実を図っていきます。そして、サステナビリティを追求していく上で「konoikeグループの永続的発展に積極的に貢献し、事業戦略の拡大に向けた広い視野と上場企業として良識のある人材」の育成も重要となりますが、「業務遂行に必要な知識・技能を習得させるとともに、優れた創造力や合理的判断力、実行力を有する社員を育成する」という方針に沿って、総合職を対象に自社の島屋研修センターにて年次・階層別・選抜型研修や公募による社外派遣プログラムなどを通してグループ会社も含めた次世代経営人材の育成を促進※3しています。

※1:鴻池テクノ研修センター(大阪)

安全・品質などの一般基礎から工程管理知識(5s管理、解析・改善手法、法令など)、請負現場に必要な技術(設備オペレーション、メンテナンス、資格など)を習得。

  • 設備保全実習
    設備保全実習
  • 挟まれ巻き込まれ危険体感教育
    挟まれ巻き込まれ危険体感教育
  • 工具類の定位・定品・定量管理事例
    工具類の定位・定品・定量管理事例
  • 機械保全技能士(電気)受検対策
    機械保全技能士(電気)受検対策

※2:安全品質研修センター(千葉)

国の認定機関としてフォークリフト運転技能講習、運行管理者講習の他、法令に基づく職長教育、安全衛生推進者能力向上教育など、各種安全教育を実施。

  • フォークリフト運転技能講習
    フォークリフト運転技能講習
  • 運転者適正診断受診
    運転者適正診断受診

フォークリフト運転の資格取得/運行管理者講習(貨物)

※3:グループ会社も含めた次世代経営人材の育成を促進

グループ全体でレベルを合わせて次世代経営人材の育成強化を図るため、総合職対象の年次・階層別研修にグループ会社社員も合同受講できるよう順次進めており、現在対象カリキュラムを「7年次基礎研修」「新任係長基礎研修」「新任副長基礎研修」から経営幹部候補者向けの「経営者育成研修(初級)」まで拡大し、2024年3月期はさらに選抜型の「経営者育成研修(上級)」まで拡大します。

専門職の教育体系図

2023年10月1日
専門職の教育

総合職の教育体系図

2023年10月1日
総合職の教育体系図

グローバル人材の育成

多種多様なグローバル企業、グローバル化を進めるお客さまを支援する上で、グローバル人材の育成は不可欠です。konoikeグループは、幅広い知識や教養を備えた人材を育成し、現地の風土、習慣、文化に対する理解を深め、現地に根ざした事業展開を推進します。 そのために、グローバル人材の育成を進めると同時に外国籍や留学生など多様な人材の採用促進を図っています。

konoikeグループ統合報告書2023

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